めっき一筋型破り革命児

       

私の思考

2022/06/06

3代目めっき屋になるまで⑤

会社に入社してなんだかんだ、全てのめっきをいつの間にか

覚えた私。

ところが!!

2008年10月末、日経平均株価はバブル後よりもひどい

26年ぶりの安値水準を記録。

つまり「リーマンショック」である。

不景気。になるだろう〜。

これが社長達の見解であった。

その通り、弊社の売上げはどん底へと。

また、社員の給料の下がり、どんどん社員が辞めていく。

仕事もありませんでしたからね。

草刈りやペンキ塗りばかり。

そこで、社長が私たちに伝えた内容が今覚えば

ムチャクチャだった。

「他のめっき屋より安い単価で仕事をとってこい!

どんどん営業に回れ!」

その当時・・・これって戦略?

めっきの営業なんてしたこともない私。

情けない話ですが、他の会社のトラックの後を追いかけて

ルートを探りましたよ(笑)

そしてそこにアポなしで飛び込みの営業へ。

ワープロで作成してカタログを持っていきましたね〜。

若造がアポなしで、汚いカタログを持っていく訳ですから

門前払い。

罵声も浴びましたね。

「おめ〜んとこに仕事出すわけないやんけ!」

これは、あかんなってことで、アポを取ってから営業する

ことに。

全然成果なんて出るわけがない。

だって、めっき作業はしてましたが、基本的なことは

理解してないのですから。

お客様の問いに答えられない。

最後は見積の話・・・。

結局、社長に相談して価格を決め再度訪問します。

「全然、話にならん!もっと価格を下げてこい!」

値下げの話ばかりと罵声。

流石に凹みまして、営業辞めさせてくれ。と社長に

お願いしましたが、

あかん!と。

もっと営業に回れ。これだけ。

仕方ないので、電話帳から「鉄」の取り扱いが

ある企業を抜粋することに。

そのころワープロしかありませんでしたので

そこに記録し営業へと。

成果ゼロ。

本当に無理!!

会社に戻してもらい現場復帰。

社長が営業に回ることに(←最初から行けよ〜)

しかし、社長が受注した仕事は、利益ゼロ、とにかく他社よりも

安くして仕事をとってくるだけ。

売上げはあがるでしょうよ。確かにね。

「これからは、低価格で他の会社の仕事をとり

他社の体力が無くなるまで戦う。勝てるはずやから!」

潰れなかったね。

弊社は。

お客様は倒産していきましたね。

それも不渡りで(泣)

ただ、それでも生き残れたのは、母親がお金を貯めて

いてくれたこと。

つづく