めっき一筋型破り革命児

       

会社のこと

私の思考

2021/11/25

3代目めっき屋になるまで②

20歳になってから、三和メッキ工業に入社した。

めっきのことに興味もなく。

ただ、現場でいきなり電気亜鉛めっきの補助に。

その時の職人さん(親方)っていうのは、かなり個性的であり、

何も話をせずに黙々と仕事をこなしていた。

なんでも聞いてくれ。

こんな言葉なんてある訳もなく、ただ見て覚えろ!

最悪や。

これが第一印象。

2代目の社長(以下 親父)からの指示で、

違う!こう!全然駄目!!!

などと言われながら、少しずつ覚えていくことに。

亜鉛めっきぐらい覚えろ。

めっきの基本中の基本や!

毎日こんな感じ。

晩飯の最中も。

めっきの現場っていろんな匂いがする。

そしてその匂いが身体に染みつく。

食事してても気持ち悪いぐらい。

一番、嫌なことは、社員の冷ややかな目。

ぼんくら!

何も出来ん馬鹿息子!!

良くある光景なのかもしらんが、とにかく日々イライラ。

関係ないが、この年齢になって、初めて「カルビ」などが焼き肉だと

知った。

それまでは、「ホルモン」が焼く肉そのものだと思っていた。

それしか食べたことなかったし。

考えると、我が家は貧乏だったんだな〜って。

話はそれたが、それから8年で全てのめっきを覚えた。

ただ、めっき製品の仕上がりを見て、親父は一度も褒めてはくれなかった。

めっき業界の中で俺の腕はどれ位?

また、三和メッキ工業は?

こんなことを考えるのであった。