めっき一筋型破り革命児

       

めっきに関して

2012/03/12

酸洗い処理と水素脆性。

めっき前には、

   酸洗い(さんあらい)・・・塩酸が一般的

をします。
これを実施しないと、めっきしたい表面の錆や酸化皮膜など
が邪魔して良好なめっき皮膜を得ることが出来ません。
例えば、めっきが密着しなかったりとか。

で、この「酸洗い」をすると水素が製品内部に吸蔵されます。
水素が吸蔵されますと、素材が脆くなったり、めっき後にも
脆くなる傾向になります。

一般的には、「塩酸処理をするから水素が吸蔵される」
と思われがちですが、めっき処理工程すべてにおいて
水素が吸蔵されます。

めっき処理をしますと、水素ガスが沢山放出されます。
どのめっきでも。
よって、酸洗いが怖い・・・(製品が脆くなるから)という
ことを仰られる企業様がおられますが、

   めっき処理すべてが水素を吸蔵している

とお考え下さいませ。

対策ですが、めっき後にそれぞれのめっき処理に応じた
温度で「ベーキング処理(熱処理)」をすれば、吸蔵された
水素ガスは抜けますので。

この辺りは弊社にご相談頂ければ適性な温度や時間を
ご提案させて頂きます。