めっき一筋型破り革命児

       

2010/06/08

盛和塾での体験発表資料。

6月21日の盛和塾福井にて私が体験発表をいたします。
その時に資料を一部、ここに公開いたします。
私の生き方の一部ですが、お時間がございますときに
お読み頂ければ幸いです。

【ここから】

まず、弊社は1956年に祖父が創業をいたしましためっき業者でございます。
その当時の祖父は体が弱く、現社長である父が中学校卒業後に、
すぐに会社を引き継いでおります。私は、次男として誕生をいたしました。
私が生まれる前に兄がおりましたが1歳でこの世を去っております。

私は、小さなころから、父と母が仕事をしている現場で育てられました。
当時は、とても貧乏でございまして、食事こそ毎日出来ましたが、毎日
夜遅くまで仕事をしている両親の背中をみて育ちました。
その後、高校を卒業し、地元の高校、そして数社の企業を経て、三和メッキ工業 
に入社いたしました。

17年かけてすべてのめっき技術をマスターした時に営業に移ることになります。
その営業先で三和メッキがどのように、お客様から見られているか?ということ
を実感いたしました。「品質はいいが価格が高い!」この言葉がほとんどで
ございました。そのお客様の声を反映するために、私が出来ること、それは何なの
かをずっと考えておりました。
それは価格の統一化でございます。ウインドウズ95というものが発売されるのと
同時に顧客データーベースと価格データーベースを作成し、優良顧客の価格統一化を開始いたしました。
しかし、そのことにより社長(父)からの反感を買うことになります。
「もっと動物的感覚で仕事をしろ!数字にばかりとらわれるな!もっと現場の
仕事をしろ」と。
現場と営業をしつつパソコンの使用は、17:00以降、つまり全社員が退社して
から目立たない時間に行いました。「このままでは、他社との差別化は難しい」
感じたのは、この頃です。古参の社員は、平気で立ち小便はするし、作業しながら
のくわえタバコは当たり前でした。私は、ISO9001を独学で取得することを決心
いたしました。まずは、会社の風紀をそして社員を私の変化させようと考えたので
す。また、当時の私は、「自分の進むべき道」に迷っていたのです。父を同じ
道、考えを歩んでいたのでは、会社は、もしかすると・・・という不安感があった
からです。ISO9001取得時には、古参の社員からの反発もあり、当時、25名ほどいた
社員の約半分が退職をいたしました。会社を去っていったのです。「めっき前後の数量
なんて数えられない!」「タバコが吸えないなんて嫌だ」こんな理由で。

私は、これで会社の膿がすべて出きったと安堵いたしました。残った社員とともに
日々、教育訓練を実施しマニュアルに沿った完全な品質を維持することが徹底され
はじめたのです。それからの会社のスタンスは一変いたしました。「お客様のニーズ
にお答えする。そして社会的な貢献を永続的に達成する」という品質方針に沿っ
て動き出したのです。その後、ISO14001、27001とトリプルを業界初で取得いた
しました。

取得と同時に2000年、ホームページを開始し、ネット受注を開始いたしました。
全国から多くのお客様が訪れるホームページへ!を目標とし、今では2万社の
データーベースがございます。
ここまでいきますと、各種メディア取材、講演依頼、そして賞というなの賞を
受賞することになります。また、「FM福井」にて5年前より番組を開始すること
にもなりました。いい意味で、天狗になりつつありました。
その経緯の中でも、「このままでは天狗のまんまだ!」という不安感から、「あう
ん」という企業の岡本吏郎先生の「フォトリーディング(速読)」というセミナーを受講すること
にいたしました「会社にお金が残らない本当の理由」という本を読んだのがきっかけでございます。
まずは、速読で沢山の本を読むことにしました。経営学から古典まで。そして岡本先生が開催して
いるセミナーすべてを受講いたしました。「見たくない現実を見る」こういうセミナーもございまし
たが、今の自分、会社をリアルに見つめ直すということを合宿も含めて今でも岡本先生から多くの
学びを頂いております。

あるとき塾長の「心を高める、経営を伸ばす―素晴らしい人生をおくるために」という本に出会いま
した。いろんな経営者、たとえば松下幸之助さんの本なども読んでおりましが、『人間として正しく生きる』
『仕事はお金を得るための作業ではない』などなどの活字に本当の経営者が進む道を感じたのです。

いてもたってもいられなくなり、塾長の本を読みあさりました。
「大家族主義で経営する」「謙虚にしておごらず」この活字は私の心に
焼き付きました。
後ほどの弊社、経営理念にも繋がるのですが、私は、会社を「家族(ファミリー)」と
考えるようになりました。
私が父親で社員は私の大事な子供です。子供が成功すれば、父親が褒めるのは
当然です。子供に危険が迫れば、守るのも父親です。また、子供の進むべき方向性に
そっと背中を押してあげるのも父親の役目です。
自然といつの間にか、こういう話を全社員になんどもなんども話しをするようになっておりました。
このように考えることにより、とても社員が愛おしくなってきたのでございます。

また、ネットが好調で天狗になっていた私を「謙虚にしておごらず」という言葉が
救ってくれました。事あるごとに今でも常に意識している言葉でございます。
天狗にならないように。すべての人に優しく出来る人間になりたい!と
思っております。

入塾前に福井にて塾長例会が開催されることを、入塾されておられました
滋賀県の宮島社長からお知らせ頂き、その夜にお酒を飲みながら盛和塾
そして塾長のお話をお聞きいたしました。
最初に教えて頂いた言葉が「動機善なりや、私心なかりしか」。
何をおっしゃっているのかは、当時理解できませんでしたが、説明を聞けば
聞くほど、たまらなく私の心に突き刺さってきたのを覚えております。
「生の成功者の声を聞くことは出来んのやぞ!松下さんの話を生で1億円払って
も聞けんのやぞ!」このお話が私の心を揺るがしました。

また、尊敬するサーフボードの田島社長が入塾されたのもお聞きし
H19年12月に入塾いたしました。

まだ、入塾して間もない私でございましたが、塾長の経営の原点12箇条は、
バイブルでございます。
入塾して直ぐに朝礼で毎朝、全社員とともに、大声で唱和いたしました。
まずは、やってみること。つまりすべての言葉を理解出来なくても
全社員と同じ価値観を共有するということから始めようと思ったのです。
ベクトルを合わせる・・・実はこの課題に困っていたからです。
深い意味までも理解出来ずとも毎朝、唱和することにより距離感が縮まった
ことを体感いたしました。

ベクトルを合わせる意味でも経営理念は必要だということを意識しておりました。
しかし、どのように作成していいのか?品質方針、環境方針などは、ございましたが
会社が存続する本当の意味が動機がなかったのです。

1年間考えやっと答えが見つかりました。経営の原点12箇条とあまり変わりはありませんが
ここで発表させて頂きます。

【経営理念】
弊社は全社員ならびに会社ファミリーとしお客様とファミリー間の
幸福を達成することを目標とする。

【行動指針】
1.お客様のニーズに答えることは最優先事項である。
2,笑顔の絶えない職場を目指す。
3.売上げは最大限に経費は最小限に。
4.めっき職人としてのスキルを磨き続けます。
5.5S活動、整理、整頓、清掃、清潔、躾け
6.報告、連絡、相談を徹底する。
7.常に創造的な仕事をする。
8.がんばるのではなく適当という領域で仕事をする。
  適当はがんばるを超越した領域である。
9.夢を希望を忘れずに。
10.ファミリー間の助け合いと仕事は喜んで。
11.元気な声であいさつをする。
12.常に前向きな思考と創造に心がける。

まだまだ熟成された理念ではございませんが、私が入塾しての
大きな学びに経営理念を作成出来た一歩がここにございます。

今では、全社員が何も見ずに唱和出来るまで浸透しております。
ことあるごとに、行動指針などの文言が会話に飛び交っております。

「誰にも負けない努力をする」。この言葉は、私に誰も伝えてくれませんでした。
しかし、実は以前から実践していたことだったのです。
38歳のころ2年間は睡眠時間3時間程度で仕事をしておりました。
それは、塾長のお言葉通り「誰にも負けたくなかったから」でございます。
私のように、何も勉強せずに、めっき処理のことしかしらないものは、
経営の勉強を死にものぐるいでしなければ、倒産すると考えていたからです。
家族のことも考えていなかったように思えます。当時は。
お陰で業績は伸びましたが、体調、そして精神的にも崩壊してしまいました。
ここでは、お話をすることが出来ないくらいの病にも。
それでも、「誰にも負けない努力をする」は、今でも実践しております。
違う形にはなりましたが。
睡眠は良くとって休日も取り、メリハリをつけるように切り替えました。
「選択と集中」でございます。

昨年「働き方」という本に出会い、ここで自然性、他燃性という言葉にも
衝撃を受け、全社員分購入し、感想文を提出してもらいました。
1年に1度、この「働き方」を利用して章ごとに感想文をもらう計画を
しております。もちろん、全社員で共有いたします。
私を含め全社員に自分は「自然性なのか」「他燃性なのか」を考えて
もらってます。私は絶対に「自然性」である必要はないと思ってます。
「他燃性」でも「自然性が20%」存在すればその影響を受けて他の社員も
燃え上がるからと考えているからでございます。

その後、「生き方」を全社員に読んで頂き、自分がどうやって今後生きて
いくのか?ということも考えて頂きました。
塾長の本は、弊社においての社員教育の一環となっております。

話は、変わりますが、私は、岡本吏郎先生の学びと塾長の学びとを
融合して経営に展開しております。
どちらが正しいとか区別するわけではなく、相互を融合することに
より、弊社独自の経営手法をあみだせるからと考えているからです。
「やってみなけりゃわからない」私の座右の銘です。
塾長が仰っている「勇気をもって事にあたる」このお言葉がそれに
あたると私は思っております。

まだまだ未熟ものでございますが、塾長の教えに少しでも答えられるように、
また、社員のみんな、家族、お客様、地域が幸せになるように、
経営していきたいと思います。